OpenAI DevDay 2026 予測:Structured Outputs、Function Calling、AI Agent はどう変わるか
OpenAI DevDay 2026 はサンフランシスコ Fort Mason で 9 月 29 日に開催されます。基調講演はライブ配信、技術セッションは API・Agent・本番パターンが中心です。製品名はまだ公開されていませんが、層は明確です。Structured Outputs は合法 JSON を、Function Calling は呼び出し意図を、AI Agent はその両方を実行可能なワークフローにします。2025 年以降の公開 API から、3 層の予測と今できる JSON Schema 準備をまとめます。
先に要点
| 層 | 2026-09 の現状 | DevDay で進みそうな方向 |
|---|---|---|
| Structured Outputs | json_schema + strict で Schema 準拠を保証 |
より広い Schema 部分集合、増分合法なストリーム、handoff のデフォルト化 |
| Function Calling | tools[] / tool_calls。arguments は依然文字列 |
ネイティブ JSON 引数、並列+直列プラン、MCP の一次マッピング |
| AI Agent | Responses API + Agents SDK。Assistants API は 8 月 26 日に終了 | 型付き handoff、観測可能な JSON、MCP / A2A 連携 |
公開 API の軌跡に基づく予測であり、公式アジェンダやリークではありません。9 月 29 日の基調講演が一次情報です。
DevDay 2026 はいつか、何を予測するか
日程は確定しています。2026 年 9 月 29 日、サンフランシスコ Fort Mason、1 日開催。基調講演は無料配信、他セッションは後日 openai.com に掲載。現地応募は 7 月 10 日締切、招待チケットは 650 ドル。旗艦の後に初めて DevDay Exchanges が続きます(ベンガルール 10/16、東京 20、ソウル 22、ベルリン 26、パリ 28、ロンドン 11/3、サンパウロ 6、メキシコシティ 11)。
公開ページには API、Agent、本番パターン、安全性が並びます。製品名はまだ禁輸中です。本稿は反証可能な予測だけを書きます。各項目は現行の痛みに対応し、会後に採点できます。モデル規模やハードウェアの噂は扱いません。毎日書く JSON だけです。
2026 年 9 月の三層ベースライン
予測の前に「すでに出荷済み」を揃えます。去年の機能を今年の発表と取り違えないためです。
- Structured Outputs(2024 年 8 月〜):JSON mode より厳格で、出力は JSON Schema に一致しなければなりません。Responses API では
text.format、ツールではstrict: trueです。 - Function Calling:
tools[]を注入しtool_callsを受け取ります。argumentsは依然文字列化 JSONで、ホストは parse してから検証します。 - AI Agent:本番は Responses API + Agents SDK に収束。2025 DevDay の AgentKit(Agent Builder、ChatKit、Connector Registry)が上位の編成です。Assistants API は 2026 年 8 月 26 日に終了しました。
エコシステム側は二層あります。ツール供給は MCP Tool Schema vs Function Calling、Agent 相互運用は A2A Extensions。DevDay がこれらの開放プロトコルを置き換える可能性は低く、OpenAI の呼び出しフレームに接続する方が自然です。
予測 1:Structured Outputs は「使える」から「既定の管」になる
Structured Outputs はすでに「JSON に見えるが Schema に合わない」事故を止めます。残る摩擦は狭い Schema 部分集合、途中で不正なストリーム、不安定な拒否形です。DevDay では Schema を Agent パイプラインの既定契約にする動きが最も考えられます。
チケット抽出 Schema の例:
{
"name": "ticket_extract",
"strict": true,
"schema": {
"type": "object",
"properties": {
"priority": { "type": "string", "enum": ["low", "medium", "high"] },
"assignee": { "type": "string" },
"summary": { "type": "string" },
"labels": { "type": "array", "items": { "type": "string" } }
},
"required": ["priority", "summary"],
"additionalProperties": false
}
}
可能性の高い順:
- より広い JSON Schema 部分集合。
oneOf、$ref、限定再帰は今も壊れやすいです。返金 | 交換 | 有人のような排他分岐は、平坦な enum ではなくoneOfが必要です。 - ストリームでも増分合法。 トークン到着と同時に表を描く UI は、閉じきらない JSON で落ちます。閉じたフィールドはすぐ検証できる契約が妥当です。
- 拒否とエラーも Schema 上。 安全拒否はしばしばオブジェクト形を外れます。本番は自由文ではなく、合法 JSON の
refusalを必要とします。 - 同一 Schema をモデル族で再利用。 チームはすでに GPT-5 スナップショットを切り替えます。「1 schema、複数スナップショット」はアダプタを減らします。
JSONSort 整形で括弧を確認し、JSON Schema チュートリアルで required / additionalProperties を照合してください。ユーザーデータを含むモデル出力を公開 JSON サイトへ上げないでください。
予測 2:Function Calling は単発呼び出しではなく「計画」になる
Function Calling は単一関数から並列 tool_calls まで進みました。2026 年のボトルネックは「呼ぶかどうか」ではなく、大規模での誤選択、二重エンコード、型なし結果、手書き MCP 対応です。DevDay が出しそうなのは tools の別名ではなく、呼び出し計画と型付き往復です。
現行のツール定義はまだこうです:
{
"type": "function",
"function": {
"name": "create_ticket",
"strict": true,
"parameters": {
"type": "object",
"properties": {
"title": { "type": "string" },
"priority": { "type": "string", "enum": ["low", "medium", "high"] }
},
"required": ["title", "priority"],
"additionalProperties": false
}
}
}
重要な予測:
argumentsがネイティブ JSON オブジェクト(またはオブジェクトと文字列の両対応)。二度目のJSON.parseは本番の定番障害です。Responses API には締める余地があります。- 並列 + 直列プランが第一級。 並列はある一方、「注文照会のあと返金」はプロンプトか自前状態機械です。
depends_onのようなフィールドがあれば編成が一層減ります。 - MCP ツールが
tools[]に直接出る。 ホストはinputSchema→parametersを手で書き換えなくなります。MCP が供給し、API 層が意図を表す、という前回の結論と一致します。 - ツール結果も Structured Outputs。
role: toolは今ほとんど自由文字列です。下流 Agent が受け取れるのは Schema に合う結果です。 - 50 個を一度に渡す代わりにツール検索。 巨大 Schema は高く、誤呼び出しも増えます。先に短リストを取り、それをモデルへ渡す API の方が自然です。
strict: trueがデフォルト。 新規統合がフラグを覚えなくてよくなります。
予測 3:AI Agent は JSON 契約を設定ではなくランタイムにする
2025–2026 年の主線は Assistants から離れ、Agents SDK 上で agent・tool・handoff・guardrail をコードにすることです。AgentKit はキャンバス、チャット UI、コネクタを提供します。視覚 Agent Builder が 11 月 30 日以降にエクスポート停止、という報道もあります。公式発表で確認してください。方向は明確です。版管理できるコード編成が、出せないキャンバスに勝つ。
DevDay で強調されそうなのは「別のチャットボット」ではなく型付き handoffです:
{
"handoff": {
"from": "triage",
"to": "billing_agent",
"output": {
"intent": "refund",
"order_id": "A-1042",
"confidence": 0.91
}
}
}
この JSON が SDK の第一級オブジェクトになれば、ルーティングは本文中の “billing” に依存しません。付随予測:
- Handoff は
output_type必須。 振り分け Agent が分類オブジェクトを出し、下流へ渡します。まさに Structured Outputs です。 - Trace / Eval は JSON。 スコア、跨ステップ追跡、回帰セットはスクリーンショットではなく diff できるファイルになります。
- MCP と A2A が同じパイプラインに乗る。 MCP Server がツールを供給し、A2A が拡張ヘッダ付きでタスクを配ります。OpenAI 側は第三の相互運用プロトコルより、コネクタ登録の深化が考えられます。
- 長時間ジョブは構造化チェックポイントから再開。 コンピュータ利用や夜間バッチは、会話履歴だけでなく復元可能な JSON 状態が必要です。
3 層が 1 本の JSON 管になるには
予測を重ねると、2026 年末の堅実な形は三択ではなく層です:
- JSON Schema が単一の真実。 リポジトリに
schemas/tools/*.jsonとschemas/handoffs/*.jsonを置きます。 - Structured Outputs はユーザーまたは下流 Agent への最終オブジェクトを拘束します。
- Function Calling は外部システムへの呼び出し意図を拘束します。パラメータ Schema は同じファイルから書き出します。
- Agent ランタイム は handoff JSON で経路を決め、tool JSON で実行し、trace JSON で振り返ります。
- MCP / A2A はホスト横断の供給と Agent 間交渉を担い、上の三層を置き換えません。
版がずれたら JSON Diff で「先週動いた Schema」と「今日拒否された Schema」を比べてください。「モデルが愚くなった」の多くは required が一つ増えただけです。
今できる準備(9 月 29 日を待たない)
- ツール引数、handoff オブジェクト、評価フィクスチャをプロンプトの散文ではなく JSON Schema で書く。
- 新規コードは Responses API / Agents SDK のみ。Assistants スレッドを開かない。
- 各ツールで
strict: trueを入れ、CI で ajv 等によりサンプル payload を検証する。 - ツールが十を超えたら経路選択か検索を入れる。カタログ全体を一リクエストに載せない。
argumentsを文字列でもオブジェクトでも受け、DevDay 後の型変更でサイト全体が落ちないようにする。- 秘密やユーザーデータを含む tool 応答はローカルだけ:整形、Diff、アップロードなし。
よくある誤解
- 予測をリリースノート扱いする。 9 月 29 日までは「公式が X を出す」という二番手投稿を割り引いてください。本稿の各項は壇上で外れ得ます。
- Structured Outputs と Function Calling を一つのスイッチにする。 前者はユーザー/下流への形、後者は呼び出す対象です。Agent では両方を同時に使うことが多いです。
- DevDay で MCP が公式プロトコルに置き換わると思う。 新しい
inputSchemaより、コネクタ深化の方が考えられます。 - キャンバスにエクスポートがない。 視覚 Builder を使うなら、ノード・プロンプト・Schema を先に Git へ出してください。
- 二重エンコードされた
argumentsを無視する。 ネイティブオブジェクトが来るまで、これが本番障害の首位です。
FAQ
これは公式アジェンダですか?
いいえ。日時・会場・テーマは公開イベントページ、製品詳細は現行 API の痛みからの予測です。一次情報はライブ配信の基調講演です。
Structured Outputs は Function Calling を置き換えますか?
いいえ。前者は最終オブジェクト、後者はツール呼び出しです。2026 年の型は重ねることで、同じ Schema がパラメータと handoff を覆います。
Assistants は終わりました。古いスレッドは?
本番は Responses API + Agents SDK へ。スレッド状態、ツール定義、出力 Schema を先に書き出し、SDK で編成を書き直してください。キャンバスの自動翻訳は待たない方がよいです。
チケットがありません。どう追いますか?
基調講演は無料、セッションは後日公開。Exchange 都市の応募は 9 月 17 日まで。多くのチームには、会後ドキュメントの方が廊下での質問より役立ちます。
ツールと handoff の JSON をどうデバッグしますか?
JSONSort でブラウザローカルに整形・検証・Diff してください。秘密を含む tool 応答を公開 JSON サイトへ貼らないでください。
結論
DevDay 2026 が「JSON に見える新しい形式」を発明する可能性は低いです。ありそうなのは、Structured Outputs が既定契約になり、Function Calling が依存付き計画になり、Agent ランタイムが diff できる JSON 状態機械になること、そして MCP と A2A へより深く繋がることです。会前にレバレッジが大きいのは製品名当てではなく、Schema をリポジトリの単一の真実にまとめることです。9 月 29 日に基調講演を採点し、合うものを残し、合わないものを捨ててください。JSON 層の準備は無駄になりません。
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更新履歴: 初稿(DevDay 前の予測)